第17回 温故知心・特別編 嬉野温泉 旅館 大正屋

温故知心 嬉野温泉 旅館 大正屋

第16回 温故知心・特別編 嬉野温泉 旅館 大正屋

今回は特別編として、佐賀県嬉野市の老舗旅館『大正屋』の真心料理をご紹介いたします。『大正屋』は90年以上の歴史を持ち、国内のみならず海外からも多くのお客様が訪れる名宿。建築家・吉村順三氏による優美な空間、美人湯の評判高い温泉、心尽くしのおもてなし、土地の恵みを活かした美食で多くのファンを魅了し続けています。

★ なめらか食感と深いうま味名物“とろける湯どうふ”

 清々しい朝、『大正屋』は大豆のやさしい香りに包まれます。朝食“とろける湯どうふ”の香りです。午前3時から仕込む自家製豆腐を嬉野温泉水で煮込んだ名物料理。煮込むほどにやわらかくなり、とろけるような食感と大豆の深いうま味を楽しめます。豆腐はもちろんのこと、うま味が溶け出した白濁スープも最後の一滴まで飲み干したくなるおいしさ。そのアクセントになっているのが、オニザキのごまを使ったごま醤油。上品な“ 湯どうふ”の味わいを引き立てる名脇役です。「小さい頃から“ごまは使う直前に炒ってからすりなさい”と教えられました。ごまは酸化すると風味が劣化しますが、オニザキさんのごまは酸化しにくく、いつまでもおいしいのが魅力ですね」と専務取締役の山口雅子さんから嬉しいお言葉をいただきました。

★おもてなしの心は成長、元気の源に

 もともと“湯どうふ”は嬉野温泉の名物として湯治客・観光客に人気でした。宿のお客様にもっと喜んでほしいとの思いから、豆腐を手作りし、地元産の大豆にこだわり、宿の朝食として提供するようになったそうです。「旅館は、お客様あっての商売です。私の義母であり女将の山口英子は、お客様のご満足を徹底的に追及し、私を含めスタッフを指導し続けています。お客様に喜んでいただくことが、私たちの元気の秘訣ですね」という山口雅子さんの言葉に、“おもてなしの心”から生まれる大きなチカラを実感しました。