第2回 温故知心 肥高 千恵子さん

温故知心 肥高 千恵子さん

第2回 温故知心 肥高 千恵子さん(佐賀県在住、74歳/オニザキ歴28年)

今月お話を伺ったのは、佐賀県で幼稚園・保育園を運営する肥高 千恵子さん。キャリア50年、これまで3300人以上の子どもたちの成長を見守ってきたそうです。その中で気付いた人生において大切なことを教えていただきました。

★食材の味や使い方を伝えることが大事

 以前に比べ共働きの家庭が増え、子どもたちはインスタント食品を食べる機会が増えているようです。当園では素材の味を活かした給食を出していますが、「味が薄くて食べられない」という子どもがいて驚きました。だからこそ、昔から当園で取り組んでいる食育活動の大切さを、改めて痛感しています。園内の畑で種をまき収穫体験をして、子どもたちに簡単な料理を作ってもらうこともあります。お母さんたちへの刺激にもなっていますね。

★食の知恵は伝えなければ途絶えると思います

 最近では「すり鉢」がない家庭も多いのではないでしょうか?昔は煎りごま、すりごまは自分たちで作っていました。煎りすぎると苦くなるんですよね。何度も失敗しました(笑)。サッと煎るのがポイントなのですが、やり方は母から習いました。女性は家族の健康・命を守る存在です。それこそが「女は太陽」という言葉の意味だと私は考えています。日々、家族のために料理をする、その姿や知恵が子どもへと受け継がれていくのです。

★母親の手伝いが大切なコミュニケーションの場に

 近頃は親子で一緒に買物や旅行に行く方も多いですね。でも、それだけが親子関係を築く術ではありません。お母さんを手伝うだけで良いのです。旬の素材を使い、一緒に料理をする。それだけで知恵を受け継ぎ、コミュニケーションが図れると思いますよ。

★体は魂を容れる器であり、料理は器を保つ重要なもの

 体が壊れたら、魂は抜けてしまいます。体を健全に保つためにも、「本物」を食べ、「本物」に触れてください。無添加で体にやさしい食品、旬の食材、手作りの味。その他、芸術や文化の面でも本物に触れる機会を増やされることをお勧めします。そして、「これは本物かな?」と常に問いかけてください。本物を知ろうとする姿勢が、より明るい未来へとつながると思います。