第8回 温故知心 伊藤 佳子さん

温故知心 伊藤 佳子さん

第8回 温故知心 伊藤 佳子さん(愛知県在住、73歳)

今月お話を伺ったのは、愛知県安城市の鰹節・花かつお・削り節・和風食品専門店『伊藤商店』の2代目・伊藤佳子さん。創業は昭和8年、現在は後継者の娘さんと一緒に、日本の豊かな食文化を日々発信中です。伊藤さんが大切にしていることと、元気の秘訣を教えていただきました。

★“ 健康”が 一番大切

 健康であれば、人間は幸せだと思います。だからこそ、口から入れるもの、つまり食べ物が大事。今は添加物の入った食品が多い時代ですから、自然な食べ物の良さを守り、伝えるようにしています。店を営む中で感じるのは、「削り節の使い方が分からない子どもが多い」ということ。それは、親が使っていないから。昔は各家庭にかんながあり、削るのは子どもの役目でした。こういった文化は親から受け継ぐものなので、親がやっていないと子どもには伝わりません。だから、当店では実際におだしを飲んでいただいたり、地域のイベントの際におだしの講座を開催することで、豊かな食文化を伝えて行くことを大切にしています。

★外に出ることで元気に

 娘が店を手伝ってくれるようになってから、私は外へ出て、この一帯の街づくり活動をお手伝いするようになりました。今では、これが私の元気のもと。『安城駅前元気会』という商店街の女将さんのグループをつくり、会合を開いたり、市のイベントに参加して野菜を売ったり、ぜんざいを作ったり、いろんな活動をしています。先日は地域のことを表現した“新美南吉かるた”を制作・販売し、平成26年度の全国推奨観光土産品審査会にて会長賞を受賞しました。外に出たことで世界が広がり、友だちも増え、毎日がより楽しくなったように思います。街づくりの活動が、今の私の生き甲斐ですね。
※新美南吉…愛知県出身の児童文学者。代表作は『ごんぎつね』『手袋を買いに』『おじいさんのランプ』など